Heritage

自分の持っているものの中で、親や祖父母から受け継いだものは特別な存在感がある

まず第一に、モノがいい
人の手と時間をかけ、きちんと仕立てられたものであることが伝わってきて、こちらも姿勢を正して付き合っていきたいと思わされる

加えて、時を重ねているということ
きちんとしたものが時を重ねて放つ存在感は、おだやかで、たおやかでありながら厳かであり、鳥肌が立つ
対面していると自分の浅はかさを見透かされたような、内面を丸裸にされたような気がして恥ずかしい気持ちになる

最近はなんでも速さと効率性が重視され、流行のスパンも短く、また人に関して言えば特に日本では若さがもてはやされがちだけれど、
丁寧に仕立てられたものや、時を重ねたもの、そして美しく時を重ねた方々から放たれる存在感に勝るものはないと思っている
まがい物や若い人には絶対叶わない、放つことのできないオーラが、ある
それを理解している人が、昔に比べて減っているのではないかな、と思う

受け継ぐものといえばモノもそうだけれど、最も大きく、受け継ぐ者の人生を左右するのが教育だと思う
人は、受ける教育によって形作られていく
教育というのは何も偏差値の高い学校に入る、とかエリートコースに進む、ということを指すのではなく、何というか、より良い人生を歩むための知恵、と言えば良いのだろうか
その環境を、小さい頃は自分では選べない
だからどうしても家庭から受ける影響が大きくなるのだが、その人が受けた教育というのは後々見た目にも現れてくるのだな、ということを大人になってから身をもって知ることとなった

以前どこかで見た言葉で、
20歳までの顔は親からもらったもの、それ以降の顔は自分の人生そのもの
というものがあったが、本当にその通りだなとしみじみ思わされる

私も偉そうなことは全く言えないのだが、
今まで良い教育を受けさせてもらったな、という感謝と同時に、足りないものもはっきりと見えてきた
だから、これからは自分で良い人生を送るための教育を施し、望む環境を得ていかなければならないのだなと思うのである

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