Tiffany's watch

やめる宣言をしておいてなんなのだが、このブログを再開することにした
何か文章を書くのに適した別のプラットフォームを探していたのだが、これと言ったものが見つからず、結局ブログに戻ってきた形である
ついでなので、タイトルや背景を少し変えて別のブログっぽくしてみた(タイトルはいま聴いている曲の歌詞から拝借)
また気ままに綴っていきたいと思う

再開するにあたり、以前の文章を見返していたが、一番最後の記事からたった半年ほど、されど半年の間で、環境や自分の心境が随分変わっていることに驚かされる
社会に出てから2年ほどしか経っていないが、その間の変化が凄まじく、学生の頃の状況や考えていたことが嘘みたいに彼方の出来事になっている
その時考えていることや、出来事を忘れないためにも、文章という形で残しておくことの意味を改めて実感した

再開するにあたり初っ端の記事を何にしようかと思ったけど、時計のことを書くことにしよう

時計はもともと好きなアイテムだったけど、真剣に見始めたのは昨年ごろ、自分に資金的な余裕ができてからのこと
そして父の時計を譲り受けたのをきっかけに、その熱にいっそう拍車がかかった
翌日から修理に出してしまい、スイスまで旅立っているので当面帰ってこないが、これを機に様々な時計を見るようになり、先月人生初の清水買いも経験した
時計は単に時刻を知るためのものではなく、人生のパートナーであり、自分の一部でもあると思う
また持ち主の人となりを如実に表すアイテムなので、街中でも時計をついチェックしてしまう

人生初の清水買いとなったのは、1940年代のティファニーの時計で、ムーブメントがIWC製のゴールドのブレスレットタイプ
ふらっと入った店で目にとまり、一目惚れしてしまった
アンティークにこだわっていたわけではなく、むしろ新しいモデルを買おうと思っていたのだが、この子の魅力には抗えなかった
通常「アンティーク」は100年以上経ったものに対して使う言葉だが、こと腕時計においては歴史が新しく、一般に普及し出したのは第二次大戦後ということもあり、クオーツムーブメントが普及する73年までのものをアンティークと呼ぶそうだ(メンズは70年ごろ)
当時はまだ富裕層だけが手にできる「真の贅沢品」だったため、作りが非常に丁寧
また工業化で大量生産される前なので、持ち主(依頼主)の嗜好が存分に反映されており、その方のセンスの良さが伺える
どの分野でもそうだと思うが、アンティークは1点ものが多いので、今自分が買わなかったらだれかが連れて帰るのかな…と思うと居ても立ってもいられない
今の私には「清水買い」という値段だったので少し躊躇したが、この子が歩んできた歴史からすると(こういう言葉は好きではないが)むしろお値打ち、というか手がとどく範囲であることに驚きなので、連れて帰る決心をした
これからこの子と共に人生を歩んでいけるのかと思うと、胸が踊る

また店頭で店員さんとの会話が弾み、非常に楽しく充実した時間を過ごすことができたのも大きかった
普段あまり時計について話をする機会がないので、あれだけの内容を誰かとシェアすることができたのは心から嬉しかった
昨日たまたま別の店舗に行ったとき、この時計に気づいた店員さんが話しかけてきてくださり、スタッフからも愛されていた時計だと知った

ティファニーといいバカラといい、現行品には興味がないのに、アンティークには不思議と縁があるようである

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