Vetiver Pamplemousse

ようやく梅雨が明けたと思ったら、背中に滝のような汗が流れるシーズンが到来した
一昨年の梅雨も長く寒かった記憶があるが、今年はさらに長いうえ完全に晴れた日がなかったため、ロクに布団も干せなかった
梅雨明けにやっと布団を干せたときの喜びたるや、緊急事態宣言解除後に美容院へ行けたときと同じくらい感動的なものだった(伝わる?)

6月以降ちょくちょく出かけるようになったが、ニューノーマル様式での生活は違和感しかない
今まで誰も経験したことがないので当然といえばそうだが、今まで当たり前にできていたことが出来なかったり、ワンクッション挟んで対応することがデフォルトになっていて、ニューノーマルとはよく言ったものだと毎回思わされる

2か月家に籠もっていた分、ショッピング欲が爆発して色々購入したのだが(なにせ物欲がすごいもので)、久しぶりに香水も新調した
Jo Maloneの創設者がZARAとコラボしたことで話題の「ZARA Emotions Collection by Jo LOVES」から、Vetiver Pamplemousseをセレクトした
ジョーマローンの香水は好きでいくつか愛用していたが、今までZARAの商品を購入したことはなく、世界観が似ているとも思えなかった
だからコラボを知ったとき驚いたが、ジョーマローン愛用者からの評判が高いと聞き、それなら一度試してみようと店頭に向かったのだ
ところがまあすごい人気で、どこへ行っても売り切れだったため、再入荷を待ってやっと手に入れることができた

Vetiver Pamplemousseはグレープフルーツ、マンダリン、ベチバーをベースにした、限りなくさっぱりとした香り
真っ白なシャツをイメージして作られたというこの香りは、毎日の生活のベーシックとして常に寄り添ってくれるような、飽きのこない爽やかさが魅力で、一瞬にして虜になった
グレープフルーツベースの香りなんてどれも同じでしょ、という人にこそ試してほしい、洗練された爽やかさだ

フレグランスは基本さっぱりしたタイプが好みだが、今までは爽やかさの中にどこか甘さが含まれる香りを選んでいた
でもこのベチバーパンプルムースは、終始一貫キリッとした爽やかさで、甘さが微塵も感じられない
柑橘類のフレッシュさの奥に皮の苦味は感じられても、それを包み込む甘さという名の柔らかさは感じられず、それが今の自分にはしっくりきた
夏用香水の条件として、私的に譲れない「汗を拭いたあと、すぐシュッとしたくなる香り」という要件を満たした珍しい香水でもあるので、今年の夏は(もちろん夏が終わってからも)存分に堪能したいと思っている

先日ふと、歴代の香水にイギリスのものが多いことに気づいた
どの国の香水でも基本さらっとした強すぎない香りを選んでいるが、ラストにお国柄が出るようで、残り香を嗅いだときイギリスのものにしっくりくることが多いのだ
主張の強い香りや甘めの香りは、その時良くてもすぐ飽きたり、お腹いっぱいになってしまうので手に取らなくなった

1つの香りをつけ続けることにも憧れるけど、今は毎回良いと思うものが変わっているので、いろんな香りを楽しんでいる
香りは本能に働きかけるようなので、自分が絶えず成長という名の変化をしている証なのかな、と信じて…

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